【ある職場】東京国際映画祭①
昨日、東京国際映画祭で「ある職場」を鑑賞してきた。
思いのほか、ブログが長くなったので、3回に分けて投稿する(笑)
(パンフレットより)
あるホテルチェーンの女性スタッフが上司にハラスメントを受けたという実在の事件をもとに、その後日談をフィクション化。男女格差が先進国中最下位の日本で、ジェンダー平等とは何か?を問う。
テーマにひかれて鑑賞を決めた。
世界初上映で、上映前と後で監督やキャスト人たちの登壇もあった。
私自身、映画は大好きだけど、監督にとても疎い。
「この映画の監督は●●だから観よう!」ってことにならない。出演者やテーマで選びがちなので、この映画の船橋淳(ふなはし あつし)監督のことも全く知らなかったし、この映画の予備知識もパンフレットだけ。
映画は135分。
ほぼ白黒映像(こういうの好き)で、淡々と進んでいくんだが・・・
ここから感想↓(私の好みの話やね+ネタバレあり)
上映前に監督が、「当初はドキュメンタリーで撮ろうと思っていた」と言っていたのだが、
言ってくれてよかった~~~~~!!(゜□゜)
途中から、「いま、一体、何を見せられてんだ?ಠ_ಠ」って気分になったからだ。
ハラスメントという実在の事件をもとにしているが、フィクションだ。私の中で、『フィクション・映画』というと、自ずと、『話の展開・進展』を期待する。
でも、この映画にはそれがない。多少なりともあるが、いわゆる、Happy EndにもBad Endにもカテゴライズできない。
話は、「セクハラを受けたホテル勤務の女性受付スタッフ(Aさん)を元気づけようと、職場仲間たちが旅行を計画してくれて、ホテルの保養所に行く」というところから始まる。
そこで楽しく過ごそうとするが、セクハラ問題が個人情報とともに外部に漏れ、AさんのSNSは大炎上中。Aさんは楽しむどころではない。
なんとか、気を紛らわせようとするが、仲間の一人が個人情報漏洩した犯人が仲間内にいる可能性があることを示唆する。Aさんは、ますますどうすればいいかわからなくなる。
という、流れだ。
この映画は、ざっくり言って3パートに分かれている。
① セクハラ事件後、保養所に旅行に来ている現在
② セクハラが起こった日
③ ①の6か月後
そして、映画の展開もこの①②③という風に進んでいく。
この、①の時、最終的に、Aさんが仲間全員を疑い、犯人をあぶり出そうとする。その結果、「誰も犯人でなかった」のだが、Aさんは自己嫌悪と仲間への申し訳なさに苛まれる。おまけに「犯人がいるかもしれない」という情報から、仲間同士もお互いに疑うようになり、信頼はどんどん失われていた最中のAさんのあぶり出し行為。「全員白でした」という、信頼をぶち壊しただけの結果になり、そういう時に出る言葉は、個々の立場から発せられるものだから、ある意味、「全員が正解」みたいな状況になる。
で、②があり、③に移るんだが、ここで一番、私は「はぁ?(+_+)」となった。
①の最後に、みんな散々喧嘩してバラバラになったくせに、仲間の一人が旅行を計画したからとまた同じ保養所に来るのだ。ほぼ同じメンバーで。
は?
なんで?
なぜ行く?
なぜ行ける?
バカなのか?
ま、この③では、「実は①の時に一緒に来ていた清掃係の男性スタッフ(B君)がAさんのことが好きだった」という展開があるのだが、「B君はちょっとコミュ障でAさんとほぼ話たことはないが、心配だったから最初の旅行にも参加した」という経緯がある。
いつもAさんのことを気にかけて励ましてくれている女性先輩Cさんにそのことを打ち明けて、何とかアプローチしようと頑張る。
んが!実は、このB君がとんだメンヘラで、しかもAさんの個人情報を流していたのはコイツだったことがわかる。
これで何か話が急展開でもするのかと思ったが、しない!!(笑)意外と軽くスルーされる(笑)
むしろ、③から登場する、全員の上司に相当する女性マネージャーDさんを中心に、やっぱりそれぞれの立場から見る「自分の正義」が言葉として飛び交う。つまり、真っ赤な他人(今回の場合、観客)から見たら、泥試合を永遠と見せられている状態なのだ。気分悪い以外のなにものでもない(笑)そして、何も解決もしないまま終了(笑)
うそでしょ!?!?∑( 口 ||
何も起こってないのに私の頭の中はカオスよ?(笑)
この映画はマジ、解説が必要!!
ってことで、「Q&Aセッションは絶対に見ないと!」ってことで、上映時間が遅かったが残ったさ(笑)
でも、そこで監督とキャスト陣からの言葉ですべて合点がいった。
続く~♪